自分が見たもの以外は、全て作られた情報です。
記者をやっていて、いつも肝に銘じていることがあります。
それは、自分がその場で見たもの以外は、例えそれが真実であったとしても、作られた情報と言うことです。
これは、それが事実であっても、伝えることを目的に誰かによって加工された情報だからです。
私は余程の緊急事態を除き、1つの情報の全てを信じて意思決定し行動することは避けています。
そもそも、見たままを正確に全ての人に伝えるなんて、どんな手段を用いても不可能です。
記者をやっていると、伝えることの難しさを感じつつ、一方では情報を鵜呑みにし、疑うことを止めてしまうことの恐ろしさを目の当たりにします。
誤解して欲しくないのですが、事実を勝手に歪曲して伝えることを容認しているわけではありません。記者は正確に伝えることを使命とし、そのための努力を続けています。
しかし、伝えるためには画像にしたり、文字にしたり、声にしたり、音にするしかありません。よって、その時点で媒体向けに加工され、かつ無意識のうちに作成者の主観や意図が組み込まれてしまいます。
記者の立場で言うのはかなり矛盾がありますが、発信源がどこであろうと1つの情報を鵜呑みにするのは危険です。
事実であろうとなかろうと、伝えることを目的に誰かが作った情報であることを忘れないで欲しいです。
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